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    Categories: 人材開発

ファクトベース思考、仮説思考、ゼロベース思考

環境の移り変わり、時代の移り変わりが激しい中で、ビジネスにおいてだけではないですが、様々な場面で色々な判断を迫られます。その時、みなさまはどのようなプロセスを持って判断を下しているでしょうか。一瞬で判断することが得意な方も、おそらく、無意識に自分なりのプロセスを頭の中で通して判断していると思います。
その判断プロセスの根幹となるのは、判断するべき事象に関わる情報収集・状況把握です。つまり、現実をできるかぎり正確に把握するということです。この情報が間違っていれば、当然、最終的な判断も間違ってしまいます。現実を把握する際に使える基本的な考え方が、3つあります。

1.ファクトベース思考

様々な事象について、それは「事実」なのか、「思考」「感情」「意見」なのか識別し、徹底的に「事実」のみを追求していくという考え方です。
普段、あまり考えていないかもしれませんが、例えば新聞紙上には「事実」と「意見」が混在しています。時には「予想」も入ってきます。分かりやすいコンテンツで言うと、事件記事は事実、社説は意見、明日の天気は予想ということになります。もちろん、一つの記事のなかにこれらが混在しているケースもあります。この中から、事実のみを抽出し自身の判断に生かすことも、ファクトベース思考となります。
ファクトベース思考は、どんな人でも説得することができるというメリットがあります。事実ですから、それを覆すことはできません。コンサルタントがクライアント企業に対し、徹底的に事実に基づいて改善点を洗い出す手法は、ファクトベースコンサルティングと呼ばれます

2.仮説思考

すべてファクトベース思考で処理できるに越したことはないのですが、ファクトベース思考には時間がかかるというデメリットがあります。徹底的に事実に基づくということは、それないの時間と労力が必要です。判断をするにあたり、時間がないケースも少なくありません。
そこで、情報収集コストを考慮して不足している情報は仮説を立てて補い、のちに必要に応じて検証するという考え方が仮説思考です。入手可能な情報を元に仮説を立てて行動します。これにより、変化が激しい現代において、よりスピーディな対応を取ることが可能となります。「事実から正しい答えが導けないうちは行動しない」では、いつまでたっても判断を下すことなどできません。

3.ゼロベース思考

できればファストベース思考で、時間がなければ仮説思考も組み合わせて、判断へのプロセスをスタートするわけですが、そこでもう一つ、ゼロベース思考も利用してもらいたいと思います。ゼロベース思考とは、今までの知識や経験を意識的に忘れる、もしくは今までの常識や習慣を意識的に疑って、違う視点から新しい発想を生み出すものです。
その昔、地球は平らであると考えられていました。皆が地球は平らだと考えている時代に、地球は丸いのではないかと考えることは、まさにゼロベース思考です。「地球の人口が増え続けています」「では、火星に住めばいいのでは」というのもゼロベース思考からくるものかもしれません。「自転車でエクセサイズをしたいが道路は走りたくない」「前に進まない自転車があればいいのでは?」「エアロバイク」という例も。

これらの思考法をマスターすれば、より良い判断をよりスピーディに下すことができるでしょう。

 

より良い就業環境を求めて、まずは行動を




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