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    Categories: 就職先雑感

高学歴新卒獲得を目指すパチンコホール

一時期は30兆円市場と言われたパチンコ業界ですが、今や20兆円業界となっており、ピーク時の3分の2程度まで落ち込んでいます。依存症問題や三店方式問題など、さまざまな問題を抱えていますが、同業界で働いている人はアルバイトを含むと30万人とも言われており、一大産業であることに間違いはありません。

「“社会的なステータス”がないことで、優秀な大卒新入社員が採用できない」と業界大手企業の方々は口を揃えます。

2012年に香港証券取引所のメインボードの上場を果たした株式会社ダイナムジャパンホールディングス(以下、DYJH)の上場目的は、資金調達よりも“社会的なステータス”の獲得でした。DYJHは、業界第2位の売上規模を誇るパチンコホールチェーン、株式会社ダイナムを傘下に持つ企業です。その大企業が“社会的なステータス”にこだわったのです。

当時、DYJHの佐藤社長が上場の記者会見で「当社に入社を希望した学生が、親や親戚から反対されることがある」と発言しているように、パチンコホールへの就職に対する風当たりが強いのが現実です。高学歴=優秀な人材とは限りませんが、パチンコホールに高学歴の新入社員が入社することは極めて稀というのが現状です。準大手ホールでも、毎年、内定者の親・親戚向けの説明会を開いています。「内定を出した本人が入社希望であっても、親から断りの電話がかかってくることが多いです。説明会を開くことによって当社についての“誤解”を解いてもらいたい」と同社の担当者は訴えています。“誤解”とは、パチンコが賭博であるという認識(※)や、反社会的勢力とのつながりがあるということだそうです。また、別の大手パチンコホールチェーン幹部は「今年は、○○大学(有名国立大学)から新入社員が来ました」とうれしそうに金融機関の担当者に話したと言います。それだけ、パチンコホールの高学歴者獲得競争が過熱してきているようです。

なお、業界最大手のパチンコホールチェーン、マルハンは、「大卒40歳(エリア長)の年収を約1400万円」と例示しています。40歳で1400万円稼げる企業が他にどのくらいあるでしょうか。ご興味のある方は、一度説明を受けてみてもよいかもしれません。

※警察庁の見解は「現状は『直ちに違法とはいえない』というグレーゾーン」

mio.kawana :