ロジカルシンキング・・・日本語で言うと論理的思考、ビジネスの現場においての必要性が年々増していきます。なぜ、ビジネスの現場でロジカルシンキングが必要になってきているのでしょうか。話が通じない人が周りに増えてきていることと関係しているのではないでしょうか。
ひと昔前であれば、「阿吽の呼吸」というか「空気を読む」というか「察しろ」というか・・・。社内外問わず、論理的に話をしなくても意味は通じたはずです。それがなぜか。
子供のころからの価値観の多様化、グローバル化の進展がその源泉ではないでしょうか。つまり、同じような経験をして、同じような知識を持った人が少なくなってきていることです。経験や知識が違えば、当然、考え方やモノの見方、そして、それらに基づく物事への理解が違ってくるのは当然です。
その結果として、論理的に話をしなければ、(こちらの意図通り)話が伝わらないということです。
ですから、ロジカルシンキングが重要です。
とはいえ、難しく考える必要はありません。ロジカルシンキングはトレーニングによって高められる技術です。生まれながらの特殊技能ではありません。日々トレーニングをしていきましょう。その結果、あなたは・・・
- 話す内容の説得力が増します
- 問題点や課題の把握力が向上します
ロジカルシンキングの基礎は、「演繹法」と「帰納法」です。まずはこの二つの思考法の内容理解からトレーニングを始めましょう。「演繹法」とは、(正しいとする)前提をもとにして、論理に従って結論を出す思考法、「帰納法」とは、複数の事実を総合し、結論を導く思考法(ただし、そのあと検証も行う)です。
「演繹法」
・当社では入社5年目に主任になる人事制度がある。
・私は今年入社4年目である。
→結論:私は来年主任になる。
※前提から結論に至る過程が論理的につながっているかを確認する必要がある
「帰納法」
・Aさんは入社5年目に主任になった。
・私と同期で入社4年目のBさんは、来年主任になると上司に言われている。
・入社6年目以降で主任になっていない人はいない
→結論:現在入社4年目である私は、来年主任になるであろう。
←検証:Cさんも入社5年目で主任になっていた。(よって、この結論はより確からしい)
※事実から導かれる結論は、多くの場合、上記のように仮説であるため、ほかの事実(データ)で検証をする必要がある
この例は、自分がいつ主任に昇格するかを論理的に説明したものですが、このような話し方をしたのであれば、聴き手にうまく伝わるのではないでしょうか。身の回りにあるどんなことでも結構ですので、まずは考える癖をつけていきましょう。できれば、頭のなかでトレーニングするだけではなく、紙に書くことをお勧めします。アウトプットしなければ、本当に思考できているかどうかは客観的に把握できないので。
ロジカルシンキングで多様化社会を乗り切りましょう!