学生の就職先として商社は相変わらず根強い人気があります。「グローバルに活躍したい!」という想いからか、それとも魅力的な待遇に惹かれるのか。商社が実施する会社説明会には長蛇の列ができています。
そこで、希望者の誰もが抱く疑問は「現時点で英語ができないと入社できないのか?」、もっと現実的には「TOEICスコアがいくつだったら大丈夫なのか?」ということです。社会人採用、中途採用の場合、募集要項の必須条件や歓迎条件として「TOEICスコア〇〇以上」と明記されているケースが多いですが、新卒採用の場合、明記されていないケースの方が多いです。
例えば、伊藤忠商事の募集要項(2017年度)は以下の通り。
- 2018年6月までに四年制大学又は大学院を卒業又は卒業見込みであること。
- 当社の現役役員・社員の子女・兄弟姉妹でないこと。
- 正社員としての職歴がないこと。
それに対し、同社グループの中途採用の募集要項の一例は以下の通り。
- 語学力(TOEICスコア700点以上)
- 英語での交渉経験のある方
もちろん、新卒採用でも、TOEICスコアが高い方が印象が良いのは間違いありません。ただし、どこの商社の採用担当も「英語力より、コミュニケーション力。入社してからでもなんとかなるのは、英語力の方」と口を揃えています。英語については、入社してから本人が習得しようという意気込みがあればよいという商社が多いのが実情です。英語ができるからといって商社に入社できるわけではなく、英語ができないからといって商社に入社できないわけでもありません。
グローバルに事業を展開している商社の採用担当は、より幅広い人材を採用したいと思っています。少しでも商社に興味を持っているのであれば、英語力の有無にかかわらず、エントリーしてみるのをお勧めします。