X
    Categories: 危ない会社

太陽光発電事業の実態は?!

「問題が発生することには、我々はもう会社にいないよ。太陽光パネルは儲かる商材だから積極的に手を出しても構わないのではないか。」これは、今から約5年前、某大手リース会社の役員会で飛び交った言葉です。また、固定価格買取制度が先行き不透明になった後も「太陽光発電事業への投資が成功だったか失敗だったかは20年後にならないとわからない。よって、事業は継続に決まっている」とのやり取りが交わされていたといいます。

そもそも、電力会社の固定価格買取制度がスタートした当時から、リース会社の担当者の間では、太陽光パネルという商材は“究極の無責任商材”なのではないかという話が出ていました。というのも、買取保証期間20年で、そのうち「10年は大規模なメンテナンスがいらない」などと、言われていましたが、実際に始まったばかりのシステムであり、地震、台風といった自然災害が多い日本において、本当に15年、20年とシステムが持つか否かは誰にも分からない状態であったのです。想定に反して、毎年メンテナンスをしていく必要が出るかもしれません。特に、値段の安さに惹かれ、中国等、海外メーカーのシステムを導入した場合は注意が必要です。統一基準がないためシステムの期待寿命も客観的視点に基づいたものではありません。日本メーカーであれば保証期間も長いですが、海外メーカーはどこまで本当に保証されるかが、不明瞭です。そもそも、何年後かには、その会社がなくなっているかもしれません。

また、通常、リース物件は3年や5年の契約が多いのですが、このシステムは政府保証が20年付いているのと同等という観点から、15年のリース契約となることが一般的です。「国債ですら10年で長期なのに、成功するかどうかもわからないシステムをリース契約するのは自殺行為」とリース会社の与信管理担当は、当時から警鐘を鳴らしていましたが、経営陣の耳には全く届かなかったようです。

当初から太陽光発電に積極的であった大手リース会社では少なくとも2000億円以上、その他の大手リース会社でも1000億円程度投資しているとみられます。今後、これらの責任問題が出てくる可能性があるのですが、冒頭の役員会の様子が表している通り、収入が完全にストップしない限りは責任の追及を逃れることができると、経営陣は思っているのかもしれません。
「逃げ切れる!」この個人視点この上ないセリフが飛び交う状況に不安は増すばかりです。

 

失敗しない就職活動の第一歩は、できるだけ多くの人から話を聴くこと・・・
ビズリーチ・キャンパスは「同じ大学出身の先輩に話を聞けるOB/OG訪問サイト」です。
将来のことを考え始めるタイミングで、母校の気になる先輩に話を聞いてみませんか。

mio.kawana :